

CKD(慢性腎臓病) Chronic Kidney Disease
CKD(慢性腎臓病)とは
CKDとはたんぱく尿や腎臓機能の低下など、腎臓の異常が続いている状態をいいます。放ったままにすると腎臓の働きがさらに低下し、最終的には腎不全に陥り、人工透析や腎移植を受けなければならなくなってきます。また脳卒中や心筋梗塞といった病気のリスクが約3倍高まると言われています。
あまり聞き馴染みのない方もいらっしゃると思いますが、日本におけるCKDの患者数は約1,330万人(成人の8人に1人)と推定されており、誰もがかかる可能性のある身近な病気です。
CKDの症状
- 尿が泡立っている
- 尿が白く濁っている
- 尿が赤褐色や茶褐色になっている
- 尿が異常ににおう
- トイレの回数が増えた
- 顔色が悪いと言われる
- 顔やまぶたがむむ
- 靴や指輪がきつくなった
- 身体がだるく疲れやすい
- 背中や腰、わき腹が痛む
CKDになる要因と治療
CKDは、メタボリックシンドローム、高血圧、糖尿病などの生活習慣病から発症することが多くみられます。
また、喫煙、塩分の過剰摂取、過度の飲酒などもCKDの発症と重症化に関与しており、CKDの治療は、
・生活習慣の改善(禁煙や肥満の解消など)
・食事指導(塩分・たんぱく質制限など)
・高血圧の治療
・尿蛋白アルブミンを減らす治療
・糖尿病の治療
・脂質異常症(血液中のコレステロールや中性脂肪が高い)の治療
・貧血の治療
などを総合的に行うことが必要です。
CKDの原因が明らかであれば、その治療を併せて行います。
また腎不全に進行した患者さんで、ご自身の腎臓のはたらきでは生活が困難な方に対しては人工透析や腎移植などの治療(腎代替療法)を行います。
定期的に検査を受けましょう
CKDは初期の自覚症状がほとんどなく、体のむくみや貧血などの症状が現れるころには、かなり進行している可能性があります。そんなことから肝臓と並び「沈黙の臓器」と呼ばれています。
腎臓は一度機能を失うと元に戻すことは極めて難しくなるため、CKDの進行を防ぐためには、ご自身で腎臓の異常を早期発見することが何よりも大切です。
そのため、定期的に健康診断を受け、血液検査と尿検査を合わせて行うようにしましょう。尿にたんぱくが出ていたり、腎臓の機能(eGFR)が低下しているなどの異常が見つかった場合は、速やかに病院で精密検査を行い適切な指導や治療を受けることをお勧めします。
当院の腎臓内科外来では自治医科大学 腎臓内科教授の長田太助医師による外来診療を行っております。(令和5年11月時点)
健康診断等で異常が見られた場合には、お気軽にご相談ください。
