耳鼻咽喉科 Department of Otolaryngology
鼻、耳、喉に関わる疾患を診察します。
扱う内容は
①視覚以外の感覚とコミュニケーション
②生存の基盤である気道と食道の入り口である関係上、気道狭窄と嚥下の異常
が主になります。感覚器としては、聴覚と平衡覚を担当する耳、嗅覚を担当する鼻、味覚を担当する口腔咽頭、それに、コミュニケーションのために音声を作り出す喉頭が担当範囲となります。
慢性中耳炎などによる難聴や、慢性副鼻腔炎による鼻閉・嗅覚障害などに対する治療を行います。
めまいの薬物治療・リハビリ、睡眠時無呼吸症候群の診断・治療、嚥下障害に対する診断・リハビリ・治療、気道狭窄の管理にも力を入れています。必要な方には漢方治療も積極的に行っています。
ネブライザー療法一時中止のお知らせ
新型コロナウイルス感染予防対策として、日本耳鼻咽喉科学会から全国の耳鼻咽喉科に対して指針が発表されました。
その指針に従い、当面の間ネブライザー(吸入)および一部検査・処置を中止させていただきます。
ご了承の程、よろしくお願い申し上げます。
補聴外来(完全予約制外来)
補聴器は難聴の方の聞こえを助ける手段ですが、本人のみならず、周囲の方々もそれに協力することにより、互いのコミュニケーションを改善することができます。
最近の研究により難聴は認知症の発症の1要因ということがわかってきました。補聴器を使うことにより認知症になりにくくすることが出来ればいいですね。
最近の補聴器はただ音を大きくして入れるだけでなく、周囲の雑音を入りにくくするなどさまざまな機能がついています。それでも、それを耳に入れたらすぐによく聞こえるようになるというものではありません。人それぞれ難聴の程度は違いますし、どういう場面で使うのかも異なります。ですから、まず試聴してみましょう。
それから、自分の身体の一部とするために、調整を繰り返すことが必要です。通信販売や認定補聴器技能者のいない店で購入すると、こうした調整がなされませんから、高い買い物をしただけで、うるさくて使えなかったという苦情が出るわけです。当院では検査を繰り返し行いながら、調整を繰り返し、各人にフィットした補聴器となるようにします。ご期待下さい。
嚥下外来(完全予約制外来)
ものを飲み込むこと(嚥下)は当たり前のように行われていますが、実は極めて複雑な神経制御がなされているのです。
脳卒中、神経変性疾患などでは高率に嚥下障害が起こります。そして、結果として誤嚥を起こし、嚥下性肺炎となる確率が高まります。
こうした患者さんに対し、内視鏡検査や造影検査を行い、誤嚥の程度、性質などを客観的に評価し、言語聴覚士と協力し、嚥下訓練や手術を含めた治療を行うことにしています。
主な対象疾患と診療内容
鼻疾患
アレルギー性鼻炎(花粉症)、急性ならびに慢性の鼻副鼻腔炎、鼻出血、嗅覚障害、鼻骨骨折、鼻腔異物など
耳疾患
難聴、耳鳴、めまい、急性・慢性・滲出性中耳炎などの各種、外耳炎、耳垢、耳内異物、耳管開放症など
口とのどの疾患
口内炎、口腔咽頭乾燥症、舌疾患、唾石症、味覚障害、急性扁桃炎、急性咽喉頭炎、急性喉頭蓋炎、扁桃周囲膿瘍、睡眠時無呼吸症候群、嚥下障害、咽喉頭異常感、声がれ(右写真参照:声帯ポリープ)など
首の疾患
頸部の腫れ、頸部リンパ節炎、甲状腺疾患、唾液腺疾患など
その他
顔面神経麻痺、顔面痛
検査内容
- 難聴に対する聴力検査
- めまいに対する平衡機能検査
- アレルギー性鼻炎に対する抗原検査
- 睡眠時無呼吸症候群に対する簡易睡眠時呼吸検査
- 鼻、咽頭、喉頭に対する内視鏡検査
- 頭頸部全領域の画像検査(CT,MRI,超音波)
医師紹介
耳鼻咽喉科医長 田中 利明(たなか としあき)
プロフィール
出身地は東京都。出身校は獨協医大です。母の生まれが西方町なので子供の頃から栃木は第二の故郷(ふるさと)だと思っています。ちびっ子からお年寄りまで正確な診断と親切・丁寧な診療を心がけております。
取得資格等
身体障害者福祉法指定医